Office Guriの諸橋直子です。日本ペットマッサージ協会認定ペット東洋医学アドバイザー・JADP認定中国漢方ライフアドバイザーの有資格者です。
今回は手軽に薬膳を取り入れてみたい方のために「シソ」ご紹介します。
薬味系は犬の手作りごはんに使用して良いのか悩む方が多いと思います。
シソは、適切に使用することで犬にメリットの多い食材です。この記事で詳しく解説していきます。
少量で薬のように効く=薬味
薬膳で薬味と呼ばれるものにはいろいろあります。例えば西洋ではハーブと呼ばれるミントやバジルも薬膳では「薬効のある薬膳食材」と考えます。
この他には黒ごま、白胡麻も薬味に分類されますし、シナモンは桂皮、クローブは丁子としてして漢方薬の材料「生薬」としても扱われます。
このように広範囲をカバーする薬味ですが、共通しているのは「独特の香りで料理を引き立てる」「少量でも薬のように効く」と考えられている点です。
その分、中には刺激の強いものもあります。そのため、犬の薬膳にこうした食材を取り入れる場合は刺激の少ないものを選ぶことが大切です。
シソ
特徴のある辛味を含んだ香りが特徴の植物です。
- 五味:辛味
- 五性:温
- 帰経:肺・脾
食物の持つ機能を表す五味は「辛」。発汗作用を促し、代謝を上げて解熱を促す働きを持ちます。血液や体液の循環を促進し、体調を整える働きを指します。
食べ物の体を温める作用「温」に分類されるシソは穏やかに体に働きかけ、血行を促進、代謝を上げるとされています。「温」には疲れを癒す、食欲不振の改善効果もあります。
食物の持つ薬効が働きかける先を示す帰経は「肺」と「脾」です。呼吸器と消化器系にシソの持つ薬効は働きかけます。
シソの効能
- 散寒
- 行気(こうき)
- 和胃
- 解毒
風邪、嘔吐、胃の不快感、お腹の冷え、痛み、喉の異物感がある際に用いられます。
「散寒」は体を温めることにより、冷えによる体調不良を改善する作用。
「行気」は代謝を上げ、体内の循環を良くし疼痛などを和らげることを指します。
「和胃」は胃腸の機能を調整すること。「解毒」は文字通り毒素を排除することです。
どんな時におすすめ?
シソはその香りで食欲をそそり、胃腸の不快感を取り除く薬味です。
ストレスによる体調不良時に適した食材です。犬がストレスで体調を崩している、お腹を壊しているという場合におすすめです。
犬への与え方
少量を刻んでご飯に混ぜる、炒め物やスープに少量加えるのがおすすめです。生でも、加熱でも問題ありません。
シソは身近なハーブであり、薬膳食材
薬膳は難しい、珍しい材料を使わなければと思っている方も多いですが、シソのような身近な薬味食材を少量取り入れるだけでも薬膳を楽しめます。ぜひお試しください。